広報ぎふ6月1日号の表紙に使われた傘と、経済産業省・伝統的工芸品に選定いただいた岐阜和傘とは全く異なるものです。
現在岐阜和傘として製造・販売しているものは全て岐阜市及び近隣市町内において生産しているものとなります。
岐阜和傘協会としては引き続き国産和傘を製造、販売し続けることはもちろんのこと、岐阜和傘の魅力発信を続けていきたいと思います。
引き続き、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 岐阜和傘協会 役員一同
令和3年10月15日にご報告させていただきました、傘ロクロの後継者育成の中断につきまして、進展がございましたので報告いたします。
令和4年1月より、新たな研修生を迎え入れることとなりました。師弟間の相性問題により研修を中断せざるをえなかった初回研修の反省を踏まえ、以下の点を改善した上、新たな人材の育成に踏み切ることになりました。
●適正及び師匠との相性の確認
3ヶ月以上にわたり、個人的な見学から一部実地作業の形で、非公式に師匠の元に通われてきた、やる気や学ぶ意思を確認した人材を採用しました。
●定期的なフォロー体制
師匠、研修生共に第三者との面談を月次で行う体制を整え、研修に関する悩みなどが発生した場合、すぐに相談できるようにいたしました。
傘ロクロは岐阜和傘のみならず、全国の和傘製造及び、和傘を用いる伝統文化すべてにとって非常に重要な部品であり、その安定的な生産体制を担保することは、当協会の使命だと考えております。
本研修を通して取り組む人材育成に全力で取り組んで参りますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
一般社団法人 岐阜和傘協会 理事一同
岐阜和傘がついに念願の称号をいただくことができました。
伝統的工芸品とは、経済産業大臣の指定を受けた工芸品です。
指定をいただくことで後継者育成、技術継承、販路拡大、ブランド化への取り組みなど活動の幅を大きく広げることができます。
指定を受けるための取り組みにおいて、岐阜和傘に関わるたくさんの方々にご協力賜りました。心より感謝申し上げますとともに栄誉ある称号に恥じぬよう、岐阜和傘関係者一同さらなる技術研鑽と発展を目指し精進してまいります。
令和4年3月18日
皆さまの多大なご支援を受けて進めてまいりました傘ロクロの後継者育成ですが、師弟間の相性問題を克服できず中断に至りました。 貴重なご支援と時間を費消してこの結果に至ったことを協会一同大変深刻に受け止めております。 今回の経験と深い反省を元に、再開に向けて現在新たな枠組みを構築中です。
具体的にどのような形で再開するかにつきましては、決定次第改めて報告させていただきます。 育成資金につきましては、総期間延長に伴い費用が増加した場合でも自己資金にて充当のうえ完遂する所存です。
尚、並行して取り組んでおります傘骨職人の育成につきましては、順調に進んでおります。
皆さま方には大変なご心配をおかけすることとなり真に恐縮です。 和傘づくりの基盤を安定させるべく、協会一同不退転の決意で後継者育成に取り組んでまいりますので、今後ともご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
令和3年10月15日
一般社団法人 岐阜和傘協会 理事一同
早いもので、岐阜和傘協会は今月設立より一周年を迎えました。
全てがはじめてのことばかりで、戸惑い躓きながら進んでおりますが、主な取り組みであります傘骨・ロクロの後継者育成はこれまでのところ順調に進んでおります。 和傘職人には高齢のかたが多いので、コロナ下では日々の交流もままならない状況で教師・生徒ともに歯がゆい思いをしていることだと思います。
先日、初の岐阜和傘協会年次総会が開かれ、初年度の決算が確定いたしました。 ご支援いただいた方をはじめ皆さまがたに見ていただけますよう、ウェブサイト上に掲載いたしますので、以下のリンクからご覧ください。
今年は長年続けて参りました和傘講座もコロナのため中止となり、宣伝や販促の取り組みも予定が立たない状況ですので、当面は後継者育成と長年の懸案である和傘の伝統的工芸品指定に向けて力を注いでゆきたいと思っております。 皆様方のご指導、ご協力をお願い申し上げます。
(令和3年1月31日)
日本の風景のかたすみにはいつも和傘がありました。
浮世絵や歌舞伎など日本の伝統芸術/芸能にも傘はたびたび登場します。 神社や古くから各地に伝わる祭りでも和傘は長く用いられてきました。
今でも日本の街かどで、また海外でも「和」「懐かしい日本」を感じさせてくれる和傘。
他の伝統工芸品と異なり、和傘は多数の職人の分業によって作られてきました。
だから、和傘職人には人間国宝もいません。 年金をもらいながら仕事をする高齢職人に平成の和傘づくりは支えられてきました。
これまでも和傘を作って生活したいという若い人たちはいたのです。 しかし将来のことを考えると多くの人は二の足を踏むことになります。 収入のことはもちろん、他の工程を行う職人がいついなくなり、傘を作れなくなるかもしれない。
傘がない花川戸の助六はどう見得を切ればよいのでしょう。
この状況を打開するため、全国随一の和傘生産地である岐阜において、傘づくりのインフラとも言える傘骨とロクロ職人をはじめとする後継者を育成し、産業としての基盤を再び確立することを主目的に、岐阜和傘協会は設立されました。
次の世代に和傘を伝えるべく頑張りますので、応援・ご指導よろしくお願いいたします。